『王家の紋章』連載50周年の原画展に美麗原画90点、55万円の金箔アートも! ベルばらにガラスの仮面、少女マンガの原画展が相次いでいる

マンガ『王家の紋章』の連載50周年を記念した「王家の紋章 原画展」が、2026年8月28日から東京・有楽町マルイで開催されています。華やかなカラー原画から名シーンのマンガ原稿まで、展示は計90点。古代エジプトのロマンあふれる世界を、生の筆致で味わえる機会です。

少女マンガの原画展は、いまや珍しいものではなくなりました。『ベルサイユのばら』や『ガラスの仮面』の記念展が開催され、2026年秋には国立新美術館で大規模な少女マンガ展まで控えています。この記事では原画展の見どころとあわせて、少女マンガの原画が「美術」として扱われるようになった流れを追いかけます。

目次

原画90点と55万円の金箔アート、原画展の見どころ

カラー原画から名シーンの生原稿、セル画まで

会場には、キャロルとメンフィスを描いた華やかなカラー原画と、作中の名シーンを収めたマンガ原稿がずらりと並びます。過去に発売された映像作品「王家の紋章 イラスト・ストーリー・ビデオ」の上映やセル画の展示に加えて、エジプトの神々になぞらえて自分のタイプを占う「アイシスのエジプト神話占い」といった参加型の企画も用意されています。

作者の細川智栄子あんど芙~みん先生は、世界一周旅行の飛行機から見たエジプトの景色に感銘を受けて連載を始め、ふたりで話し合い、納得のいくまで描き直しながら気づけば50年が経っていたとコメントを寄せています。自宅に保管されてきた原画がきれいに展示された光景に、「心がいっぱいです」という言葉が印象的です。

グッズは60種以上、目玉は純金箔のアート

物販も充実しており、「連載50周年記念 王家の紋章原画展 図録」やA3キャラファイングラフ、複製原稿など60アイテム以上のオリジナルグッズが揃います。目玉は純金箔を使用した「直筆サイン入り金箔アート」全2種で、価格は各55万円(税込)。古代エジプトが舞台の作品と金箔の相性は抜群で、まさにファラオ級の逸品です。入場特典として、原画展オリジナルブックマーク(全4種)のランダム配布もあります。

東京会場は有楽町マルイ8階で9月13日まで。その後、10月9日から25日まで大阪・なんばマルイ、2027年1月16日から31日まで福岡・博多マルイを巡回します。入場料は2,200円(税込)です。

50年動き続ける現役の歴史ロマン

『王家の紋章』は、現代から古代エジプトへタイムスリップした少女キャロルと、若きファラオ・メンフィスの物語を描く歴史ロマンです。1976年に「月刊プリンセス」(秋田書店)で連載が始まり、2026年に連載50周年を迎えました。驚くべきは、これが「回顧」ではなく現在進行形の作品だということです。連載50年を超えるマンガの顔ぶれは「こち亀」50周年の記事で整理しましたが、少女マンガでこの域に達している作品はごくわずかです。

少女マンガの原画が「美術」になるまで

王家の紋章だけでなく、少女マンガの原画展はここ数年で一気に存在感を増しました。ふたつの流れを見てみましょう。

70年代の名作が続々と50周年を迎えている

背景のひとつは、1970年代に生まれた名作たちの50周年ラッシュです。1972年連載開始の『ベルサイユのばら』は、誕生50周年を記念した「ベルサイユのばら展」で約180点の原画をストーリーに沿って展示し、大きな話題を呼びました。1976年開始の『ガラスの仮面』も50周年記念展が開催され、初期から最新章までの原画が一堂に並んでいます。同じく1976年生まれの『王家の紋章』の原画展は、この流れの最新走者というわけです。

ついに国立美術館が少女マンガ展を開く

もうひとつの流れが、美術館側の本気です。2026年10月28日から2027年2月8日まで、国立新美術館で「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」が開催されます。国立の美術館で開かれる初の大規模少女マンガ展で、1970年代に少女マンガ表現を切り拓いた3人の巨匠を正面から扱う内容です。萩尾望都さんについては吉祥寺美術館の「SF原画展」が各地を巡回してきたほか、2026年12月からは京都のアサヒグループ大山崎山荘美術館で欧州をテーマにした展覧会も予定されています。手描きの原画は一点物の芸術品であり、繊細なカラーインクの色彩は印刷では再現しきれません。だからこそ、実物を見せる場の価値が高まり続けているのです。

開催中・開催予定の少女マンガ原画展一覧

この記事で紹介した展覧会をまとめます。おでかけの参考にどうぞ。

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No.展覧会名会期・会場見どころ
1連載50周年記念 王家の紋章 原画展有楽町マルイ(9月13日まで)、なんばマルイ(10月9日~25日)、博多マルイ(2027年1月16日~31日)原画・マンガ原稿90点、直筆サイン入り金箔アート
2誕生50周年記念 ベルサイユのばら展東京ほかで開催実績約180点の原画をストーリーに沿って展示
3ガラスの仮面50周年記念展大阪ほかで開催(2026年)初期から最新章までの原画を一堂に展示
4少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展国立新美術館(2026年10月28日~2027年2月8日)国立美術館初の大規模少女マンガ展
5萩尾望都展 ―欧州への憧憬アサヒグループ大山崎山荘美術館(2026年12月19日~)欧州をテーマにした原画の数々

原画展のあとに全巻読破という最高の贅沢

原画展で生の筆致に触れると、物語をもう一度最初から読みたくなるものです。『王家の紋章』は50年分の物語が積み上がった大長編ですから、読み応えは折り紙つき。キャロルとメンフィスの運命に一度はまると、続きが気になって止まらなくなります。展覧会の余韻のうちに、ぜひ原作の世界へ飛び込んでみてください。

原画展帰りの読者を受け止める本棚を用意する

原画展や記念展が巡回すると、その街では作品への関心が一時的に大きく高まります。今回なら東京に続いて大阪、福岡です。巡回先の温浴施設やホテル、ネットカフェのマンガコーナーに『王家の紋章』のような話題の作品を揃えておけば、「展覧会で気になったから読んでみたい」というお客様を受け止められます。少女マンガの名作は50代・60代の女性客にも刺さるジャンルで、客層を広げる武器になります。

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