「こち亀」50周年で両さんがジャンプに帰ってきた! 連載50年を超えるマンガは他にどれだけある?

2026年8月3日発売の週刊少年ジャンプ36号(集英社)に、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の新作読み切りが掲載されました。センターカラー36ページ、2026年の両さんが儲け話に飛びつくところから始まる、実ににぎやかな帰還です。

「こち亀」は今年9月に連載開始からちょうど50周年を迎えます。今回の読み切りはその記念企画の第1弾で、単行本も5年ぶりの新刊となる202巻が9月4日、203巻が10月2日と、異例の2カ月連続刊行が控えています。

ところで、ここでふと気になりませんか。連載開始から50年を数えるマンガは、「こち亀」のほかにどれだけあるのでしょうか。調べてみると、半世紀クラブは思いのほか少数精鋭でした。50周年ニュースのおさらいとあわせて、50年続くマンガたちを一気に紹介します。

目次

まずは「こち亀」の50年をおさらい

「こち亀」は1976年の週刊少年ジャンプ42号で連載を開始しました。以来2016年の同42号まで、40年間ただの一度も休載せずに週刊連載を走り切り、単行本200巻で完結。この記録により2016年9月には「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定されました。

連載終了後も両さんは完全には引退しておらず、節目の年にはたびたび読み切りで帰ってきています。今回のジャンプ36号には、週刊少年ジャンプの現連載作家陣が選ぶ「マイベストこち亀エピソード」を紹介するとじ込み小冊子が付き、新人ギャグ作家5人によるトリビュート企画も掲載されました。紹介されたエピソードは8月31日まで、付属の二次元コードから無料で読めます。

50周年の情報は公式サイト「こち亀オンライン」に集約されています。セリフやキーワードでマンガのコマを探せる「全コマ検索」という前代未聞の機能も実装されているので、懐かしの名場面を検索してみてください。

連載50年超えは少数精鋭

2026年時点で「連載開始から50年」のラインに到達しているマンガは、現役・休載中を合わせても片手で数えられるほどしかありません。1本ずつ見ていきます。

ゴルゴ13(1968年開始・58年目)

さいとう・たかをさんの「ゴルゴ13」は、1968年にビッグコミック(小学館)で連載を開始して今年で58年目です。既刊は221巻(2026年7月時点)。2021年7月には「こち亀」の200巻を追い抜き、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」のギネス世界記録を引き継ぎました。作者は2021年に亡くなりましたが、かねて分業制を敷いていたさいとう・プロダクションが制作を継続しており、休載知らずの連載が今も続いています。

王家の紋章(1976年開始・50周年)

「こち亀」と同じ1976年生まれの同期生が少女マンガにいます。細川智栄子あんど芙~みんの「王家の紋章」は月刊プリンセス(秋田書店)で連載中で、今年めでたく連載50周年。2026年6月には最新71巻が発売され、記念の原画展も予定されています。現代の少女キャロルが古代エジプトへタイムスリップする壮大なロマンは、半世紀たった今も現役です。

ガラスの仮面(1976年開始・50年)

美内すずえさんの「ガラスの仮面」も1976年スタートの同期組です。北島マヤと姫川亜弓、ふたりの天才女優の物語は既刊49巻。2012年発売の49巻を最後に新刊が止まり長期休載が続いていますが、「紅天女」の決着を待ち続けるファンは今も大勢います。

超人ロック(1967年誕生・55年)

聖悠紀さんの「超人ロック」は1967年に同人誌で生まれ、1977年に商業誌へ進出した経歴の持ち主です。同人誌時代から数えれば「ゴルゴ13」よりも古く、2022年に作者が亡くなるまで、実に55年にわたって描き継がれました。発表の場を変えながら生き続けた、もうひとつの最長寿マンガです。

50年クラブに続く後輩たち

50年にはまだ届かないものの、背中が見えてきている長寿連載も並べておきます。

パタリロ!(1978年開始・48年目)

魔夜峰央さんの「パタリロ!」は1978年に花とゆめ(白泉社)で連載を開始し、今年で48年目。単行本は2019年に100巻へ到達しており、少女マンガ誌のギャグ作品としては歴代最長の記録を更新し続けています。

クッキングパパ(1985年開始・41年目)

うえやまとちさんの「クッキングパパ」は1985年にモーニング(講談社)で開始。既刊177巻(2026年5月時点)は、連載中の作品では「ゴルゴ13」に次ぐ巻数です。荒岩家の食卓は40年を超えた今も回り続けています。

はじめの一歩と名探偵コナンも30年超え

森川ジョージさんの「はじめの一歩」は1989年に週刊少年マガジン(講談社)で開始して37年目、既刊は145巻。青山剛昌さんの「名探偵コナン」は1994年に週刊少年サンデー(小学館)で始まり32年目で、単行本は100巻を超えました。どちらも50年クラブ入りが現実的な射程に入っている有力候補です。

連載50年前後のマンガ一覧

ここまでの作品を開始年順に整理します。連載年数は2026年8月時点の数えです。

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No.作品名(作者)連載開始連載年数現況
1超人ロック(聖悠紀)1967年(同人誌)55年2022年の作者逝去まで継続
2ゴルゴ13(さいとう・たかを)1968年58年目連載中・既刊221巻
3こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治)1976年50周年200巻で完結後も読み切りを発表。9月に202巻
4ガラスの仮面(美内すずえ)1976年50年長期休載中・既刊49巻
5王家の紋章(細川智栄子あんど芙~みん)1976年50周年連載中・既刊71巻
6パタリロ!(魔夜峰央)1978年48年目連載中・100巻超
7クッキングパパ(うえやまとち)1985年41年目連載中・既刊177巻
8はじめの一歩(森川ジョージ)1989年37年目連載中・既刊145巻
9名探偵コナン(青山剛昌)1994年32年目連載中・100巻超

こうして並べると、「毎週描いて50年」を実現した作品がいかに希少かがわかります。しかも「こち亀」はその40年間を無休で走り、50周年の今年もこうして新作を出してくる。両さんの体力は伊達ではありません。

なお、50周年の「こち亀」については、人気キャラクター投票の変遷と、全201巻の表紙に誰が何回登場したかを数えた調査記事も用意しました。ジャンプ作品に絞った歴代長寿連載のまとめと合わせてどうぞ。

どの巻から開いても面白いのが50年ものの強み

長寿マンガの魅力は、どこから読んでも成立する懐の深さです。とくに「こち亀」は1話完結が基本なので、思い出のある巻から気軽に開けます。読み切りで両さんと再会した勢いのまま、お盆休みに全巻セットへ手を伸ばすのも一興です。各作品の在庫リンクは紹介欄に置いたので、気になった1本からどうぞ。

三世代に効くマンガ棚は、50年ものから作る

施設に置くマンガ選びの視点で見ると、連載50年級のタイトルは特別な存在です。祖父母世代は雑誌の連載で、親世代はアニメで、子どもは今回のような記念企画で、同じキャラクターを知っています。家族連れが集まる温浴施設や、待ち時間が読めない整備工場・医療機関の待合において、世代を問わず手に取られる棚の軸になります。

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