【2025年版】文豪缶詰からVR体験まで!コロナ禍発のホテルトレンドはいま?

コロナ禍を経験した後の現在、ホテル業界はどのように進化しているのでしょうか?パンデミックを乗り越え、ホテル業界は新たな需要や価値観に応えるため、さまざまな工夫を凝らした革新的なプランを展開しています。
新たな価値を提供する高級ホテル
かつてインバウンド需要で埋め尽くされていた高級ホテルも、コロナ禍を経て大きく変化しました。現在は国内外の旅行者が戻ってきていますが、パンデミック時に培った国内向けの魅力的なプランは継続・進化しています。単なる宿泊施設としてではなく、特別な体験や価値を提供するラグジュアリープランが定着しています。
ワーケーション文化の定着
コロナ禍で広まったテレワーク・リモートワークは、今や働き方の新たなスタンダードとなりました。パンデミック時には緊急事態宣言下で多くの企業がテレワーク推進を余儀なくされ、社員全員が家庭で快適に仕事を行える環境が整っていない状況がありました。そこでホテルが提供し始めたのが、客室をオフィスとして利用できる「テレワークプラン」でした。
現在、ホテルはこの変化に対応し、単なる「緊急時の仕事場」ではなく、快適で創造性を高める「場所を選ばない働き方」を提案しています。高速Wi-Fiや機能的なワークスペースはもちろん、集中できる静かな環境、定期的な軽食提供、プリンターなどのオフィス機器完備など、自宅やコワーキングスペースにはない価値を提供しています。ビジネスとバケーションを融合させたワーケーションプランは、2025年の今、さらに洗練され、多様化しています。
デイユースプランでは、朝から夕方までホテルの客室やラウンジを仕事場として利用できるプランが一般的です。また、仕事終わりには豪華なディナーを楽しめる夜間滞在プランや、週単位の長期滞在プランまで、さまざまなニーズに対応したプランが提供されています。観光地のホテルでは、午前中は仕事、午後は観光やアクティビティを楽しめるような地域の魅力を生かしたワーケーションプランがさらに充実しました。自然環境の中で仕事の効率と創造性を高めながら、休暇も満喫できるプランは、コロナ禍という特殊な状況から生まれた新しい価値として定着しています。
集中特化型プラン「文豪缶詰」の進化
コロナ禍で注目された「文豪缶詰プラン」は、その価値が認められ、現在も人気を維持しています。「文豪缶詰プラン」とは、その名の通り、参加者が文豪になった気持ちで外界から遮断され、自分の作業や原稿に集中できるという特別なプランです。部屋に「缶詰」になって創作活動に没頭するという、コロナ前から一部で提供されていたこのユニークなプランは、パンデミック時に「一人で過ごせる」という特性から大きな注目を集めました。現在は「デジタルデトックス」や「クリエイティブリトリート」として新たな価値を見出されています。
東京都のある老舗旅館が提供する「文豪缶詰プラン」は今も多くの方に支持されています。このプランでは、外部との連絡を最小限に抑え、Wi-Fiなどの誘惑を断ち切り、ひたすら創作に集中できる環境が提供されます。食事は部屋に届けられ、不要な人的接触もありません。作業に集中したい人にとって理想的な環境として、集中力を求める人々のための特別な空間として進化を続けています。
多くの文豪に愛された湯河原の旅館でも、「大人の原稿執筆パック」は継続して提供。このプランでは、都会の喧騒を離れ、温泉に浸かり、和客間で創作に集中していただける環境が整えられています。白黒プリンタの使用やコーヒー・紅茶の飲み放題のほか、スタッフによる定期的な進捗確認や感想のお伝えも実施されるなど、まるで編集者に催促される文豪気分を味わえます。さらに、エナジードリンクがプレゼントされる「卒論執筆パック」なども用意されており、締め切りに追われる学生や執筆者を支援しています。
また同旅館では、「自堕落パック」と名付けられたリラックス特化プランも提供。これは「アンチワーケーション」と称し、ジャンクフードやビール飲み放題でとことん自堕落に過ごしていただくという、文豪缶詰とは真逆の発想のプランです。生産性や効率を追求する日常から完全に解放され、罪悪感なく「何もしない贅沢」を楽しめるこのプランは、ストレス社会を生きる現代人に新たな息抜きの形を提案しています。

ホテル体験の多様化と前売りチケット
パンデミック時に生まれた「未来の宿泊券」というアイデアは、現在「特別体験前売りチケット」として進化しています。コロナ禍では、事態が落ち着いた後に使える割安の宿泊券をあらかじめ販売することで、休業や稼働率低下に悩むホテルの当面の現金収入を確保するとともに、将来の顧客獲得やPRにつなげる取り組みでした。いち早くこの「未来の宿泊券」に着手したあるホテルでは、販売後わずか3週間で約300万円の売上を記録し、全国各地から応援の声が届くなど大きな反響がありました。
現在では、単なる割引宿泊券ではなく、季節限定の特別イベントや体験へのアクセス権を含む価値提案へと変わり、ホテルのロイヤルカスタマー獲得につながっています。例えば、シェフとの特別ディナー体験や、ホテル内の非公開エリアツアー、季節の特別イベント優先参加権など、通常では体験できない特別な価値が付加されています。
この販売方式は多くのホテルに広がり、顧客とホテルの継続的な関係を築く新たな手法として定着しました。予約の安定化とキャッシュフロー改善という経営メリットと、お得に特別体験ができるという顧客メリットを両立させたビジネスモデルとして注目されています。危機時に生まれたアイデアが、アフターコロナ時代の新たな価値創造につながった好例といえるでしょう。
進化したファミリープラン

ファミリー向けプランも大きく進化しています。コロナ禍では、子供たちの遊ぶ場所が大きく制限される中、ホテルが新たな遊び場としての役割を担いました。パンデミック時には、あるホテルが宴会場などを使い、子供たちがおもちゃのゴーカートや射的、お絵描きなどで遊べる場を提供する「プチアトラクション」と称するサービスを始めました。これは宿泊客以外のお客様にも開放することで地域の方の交流の場にもなり、ホテルをより身近に感じてもらうことを狙ったものでした。
また別のホテルでは、ラウンジを使いレールトイ(プラレール)のイベントを行っていました。1万点を超える部品で作られている巨大レイアウトは圧巻で、運転体験を楽しめるコントローラー付きのレイアウトも用意され、親子連れで大変賑わいました。普段は体験することのできない大きなコースで、宿泊をされるお客様は自由に車両を走らせることができ、イベント自体は昼間でしたが、特別宿泊プランの利用者は夜や朝にも遊べる設定にして宿泊客獲得に結び付けていました。
2025年の現在、インバウンド需要の取り込みなども踏まえて、人気を集めているのが「マンガコーナー」の設置です。空きスペースを有効活用し、老若男女問わず楽しめるマンガを豊富に取り揃えたリラクゼーションスペースを提供するホテルが急増しています。専門業者によるマンガコーナーの導入・運営支援サービスを利用することで、最新の人気作品から定番の名作まで、幅広い世代に対応したラインナップを低コストで実現。滞在時間の延長や顧客満足度向上につながると好評です。特に雨天時の代替アクティビティや、チェックイン前・チェックアウト後の時間つぶしとしても重宝され、リピーター獲得の隠れた武器となっています。
マンガコーナーの導入をしたホテル様の事例
現在では、こうした取り組みが単なる子供の遊び場提供から、教育的要素やテクノロジーを取り入れた新しい家族体験の場へと発展しました。「プチアトラクション」として提供していた子供向け遊び場は、デジタルとアナログを融合した「ファミリーラーニングスペース」へと進化。最新のデジタル技術を駆使した教育的コンテンツと、従来のおもちゃや工作など体を使った遊びを組み合わせることで、子供たちの創造性と学習意欲を刺激する場を提供しています。
レールトイ(プラレール)イベントを行っていたホテルでは、VRやARを組み合わせたハイブリッド体験へと発展。実物の車両を操作しながらバーチャル世界も楽しめる革新的な設備は、デジタルネイティブの子供たちとその親世代の両方に喜ばれています。コロナ禍という制約下で生まれた新しい遊び方が、パンデミック後も進化しながら家族の思い出づくりに貢献しています。
地域密着型プラン
コロナ禍では、都道府県それぞれで地元の方々に向けた「県民限定プラン」が多く提供されました。県外のお客様を積極的に誘致しづらい状況を受け、地元の方々限定でお得な宿泊プランの販売を始めるホテルが増えたのです。通常手を出しづらい高級プランを、地元の方々限定で特別価格にて提供することで、お客様にとっては近場でゆっくり過ごせるというメリットがあり、また地元ホテルを応援しようという意図で利用される方も多かったのです。
この「県民限定プラン」は、現在は「地域共創プラン」として進化しています。単なる割引ではなく、地元の魅力再発見や地域活性化につながるような体験や特典が加わり、地元の人々とホテルをつなぐ新たな絆を生み出しています。
具体的には、地元の食材を使った特別メニューや、地域の職人によるワークショップなど、その土地ならではの体験を盛り込んだプランが人気です。また、地元の観光スポットと連携した特別ツアーや、地域の伝統文化体験など、普段は地元の人でも体験する機会の少ない特別なコンテンツを提供するホテルも増えています。
これにより、地元の方々にとっては新たな地域の魅力発見につながり、ホテルにとっては地域に根ざした持続可能な経営の実現につながっています。パンデミックという制約から生まれた地域密着型プランは、今や地域活性化の新たな手法として定着し、ホテルと地域コミュニティの関係を深める役割を果たしています。
拡張現実体験プラン
コロナ禍で外出や旅行が制限される中、一部のホテルが提供し始めた「バーチャル旅行体験プラン」は、現在より洗練された「拡張現実体験」へと進化しています。パンデミック時には、ホテルの客室内でVRゴーグルを貸し出し、バーチャル旅行を楽しめるという変わったプランが登場しました。ホテルにいながら、安全安心に特別な旅を疑似体験できるという新しいサービスとして、また開催が中止されてしまった花火大会などのイベントをVRで体験する代替手段として注目を集めました。
現在では、単なるバーチャル体験にとどまらず、実際のホテル滞在と組み合わせたハイブリッド体験を提供するプランが増えています。例えば、客室内でVRを通じて世界遺産を体験した後、その国の料理を実際に客室で味わえるといった五感に訴えるプランが人気です。パンデミック時には、バーチャル旅行先のレストランとコラボし、VR体験の後に現地シェフ監修の特別ディナーを堪能できるプランなどが提供されていましたが、この発想はさらに洗練され、発展しています。
また、ホテル周辺の史跡をARを通じて古代の姿で体験できるような地域探索プランなども登場。さらに、パンデミック時にはエクササイズマシンを客室に設置し、VRエクササイズとして非日常的な世界で空中飛行や海中遊泳を仮想体験できる宿泊プランなども提供されました。
以前は「コロナで開催できなかった花火大会をVRで体験」といったコンセプトだったものが、現在は「オフシーズンでも楽しめる季節限定イベント」や「気候変動で変化する自然現象のアーカイブ体験」など、より幅広い価値提案へと発展しています。テクノロジーを活用した新しいホテル体験は、コロナ禍という制約から生まれながらも、その後の新たな価値として定着しつつあります。
ウェルネス重視のヘルスケアプラン
コロナ禍で高まった健康意識は、パンデミック後も継続しています。パンデミック時に流行した「ワクチン接種応援プラン」は、当時はワクチン接種記録表を提示すると料金が割引になるという形で提供されていました。ワクチン接種を後押しすることで、事態の早期収束を願うホテル側の思いが込められたプランであると同時に、接種を頑張った自分へのご褒美として利用できるという付加価値がありました。接種会場近くのホテルでは、接種後すぐに休める「アフターワクチンケアプラン」なども提供されていました。
また、パンデミック時には新型コロナウイルス感染症の一日も早い収束と新しい平穏な日々の訪れを願って、新型コロナウイルスワクチン・治療薬の開発を支援する宿泊プランを提供するホテルも登場しました。宿泊代金に追加した寄付金をお客様にご負担いただき、ホテル側も同額を上乗せした金額で、研究所や大学に寄付するという社会貢献型のプランでした。
これらのプランは現在、「総合ウェルネスプラン」として進化。免疫力向上のための食事プログラム、メンタルヘルスケア、専門家による健康相談など、総合的な心身の健康をサポートするプランへと発展しました。感染症予防だけでなく、現代人の多様な健康課題に対応する包括的なアプローチとなっています。
また、コロナ禍で始まった医療研究支援の取り組みは、現在はより幅広い健康課題に対する支援プログラムとして継続。宿泊代金の一部が様々な医療研究や健康課題解決に寄付される仕組みは、社会貢献意識の高い顧客から支持されています。パンデミックという危機が、ホテル業界における社会的責任の意識を高め、新たな価値提案につながった例といえるでしょう。
まとめ


ホテル業界は、コロナ禍という危機を乗り越え、より多様な価値を提供する産業へと変化しました。単なる宿泊施設ではなく、新しい働き方、学び、創作活動、健康維持など、人々の生活の質を高めるパートナーとしての役割を担うようになっています。パンデミックが残した教訓を活かしながら、ホテル業界は2025年の今も革新を続けています。
特に注目すべきは、デジタル技術と人間らしい体験を融合させた新たなサービスの台頭です。VRやARによる拡張現実体験と実際の食事や温泉などを組み合わせたプラン、地域の魅力を再発見できる体験型プラン、そして「マンガコーナー」のような手軽に導入でき高い満足度を得られるアナログコンテンツの復権も見逃せません。専門業者のサポートを受けることで、初期投資や運営の手間を最小限に抑えながらも、顧客の滞在満足度を大きく向上させられるこうしたサービスは、多くのホテル様にご好評をいただいております。
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ホテルを訪れる理由が「単に泊まる場所」から「体験や価値を求める場所」へと変化する中、顧客のニーズを的確に捉え、独自の体験価値を提供できるホテルが選ばれる時代になっています。コロナ禍の制約から生まれた創意工夫は、今や新たなビジネスチャンスへと進化しています。今後も、顧客のライフスタイルや価値観の変化に柔軟に対応しながら、ホテル業界は新たな価値創造を続けていくことでしょう。