『じゃりン子チエ』×阪神タイガースの公式承認Tシャツが発売! サザエさんもしんちゃんも、「ご当地マンガ」は街とともに生き続けている

はるき悦巳さん原作のTVアニメ『じゃりン子チエ』と阪神タイガースがコラボした公式承認Tシャツ「“テツ” セブンスイニング Tee」が、2026年8月30日に発売されました。チエの父・テツが笑顔で阪神を応援する描き下ろしイラストをあしらった一枚です。

阪神タイガースは今年で創設91周年、『じゃりン子チエ』はアニメ放送45周年。ともに大阪・関西にゆかりが深いことからコラボが実現したといいます。マンガと球団の組み合わせは、『魔入りました!入間くん』×埼玉西武ライオンズの記事で紹介したように近年の大きな流れですが、今回のコラボの土台にあるのは「この作品はこの街のものだ」という地元の愛着です。この記事では、コラボの詳細とあわせて、チエのように街とともに生き続ける「ご当地マンガ」を全国から集めてみました。

目次

テツが阪神を応援する、大阪ならではの一枚

7月発売の公式キャップと鯉口シャツをテツが着ている

このTシャツは、大阪のTURTOISE STORE OSAKAが展開するブランド「PACIFIC STANDARD TIME」と、ボールパークスタイルをテーマにしたアパレルブランド「JHANKSON」の共同企画です。フロントに描かれたテツが身につけているのは、今年7月に両ブランドが発売した阪神タイガース公式承認のベースボールキャップと鯉口シャツ。つまり自社アイテムを作中キャラクターに着せるという、遊び心のある仕掛けになっています。

バックには阪神タイガースのロゴを配置し、カラーはホワイトとネオンイエローの2色展開。価格は税込各7,150円で、大阪のTURTOISE STORE OSAKAと京都のJHANKSON STORE、各オンラインストアで販売されます。商品ビジュアルには『じゃりン子チエ』ファンの落語家・桂二葉さんがモデルとして登場しているのも粋なところです。

アニメ放送45周年、いまも大阪で動き続けるチエ

『じゃりン子チエ』は、大阪の下町でホルモン焼き屋を切り盛りする小学生・チエと、ばくち好きの父・テツたちの日常を描いた人情マンガです。1981年には高畑勲監督による劇場版が公開され、同年からTVアニメの放送が始まりました。関西では夕方の再放送で育った世代も多く、「大阪のマンガ」といえば真っ先に名前が挙がる作品です。

45周年を迎えた今年は、このコラボだけでなく懐かしの上映イベントも相次いでいます。さらに11月には大阪松竹座で新たな舞台化も控えており、チエ役は澤井梨丘さんが務めます。連載終了から年月が経っても、チエは大阪の街で現役なのです。

街とともに生きる「ご当地マンガ」を全国から集めた

作品の舞台やゆかりの地が、そのままマンガの聖地として街づくりに組み込まれている例は全国にあります。代表的な街を順番に見ていきましょう。

東京・桜新町は『サザエさん』の街

世田谷区の桜新町は、作者の長谷川町子さんが暮らした街です。1985年に開館した長谷川町子美術館を中心に、駅から続く通りは「サザエさん通り」と呼ばれ、磯野家の面々の銅像が来訪者を出迎えます。商店街のイベントにもサザエさん一家が登場し、作品と街が一体になった先駆け的な存在です。

埼玉・春日部は『クレヨンしんちゃん』の住民票を発行した

臼井儀人さんが暮らした春日部市は、作中でも野原一家の住む街として描かれています。2004年には野原しんのすけ一家が春日部市の特別住民に登録され、市のPRキャラクターとしても活躍中です。市内の商業施設にはしんちゃんの遊び場やグッズショップが整備され、家族連れの観光需要を生み出しています。

東京・亀有は両さんの銅像が街を守る

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の舞台・亀有では、2006年から両さんの銅像が駅前に設置され、いまでは仲間たちの像も加わって銅像めぐりが観光コースになっています。今年連載開始50周年を迎えた作品と街の関係は、「こち亀」50周年の記事でも紹介しました。

鳥取には妖怪の街と名探偵の街がある

水木しげるさんの故郷・境港市では、1993年に誕生した水木しげるロードに妖怪のブロンズ像がずらりと並び、全国から観光客を集め続けています。同じ鳥取県の北栄町は青山剛昌さんの故郷で、青山剛昌ふるさと館や「コナン駅」の愛称を持つJR由良駅など、街全体で『名探偵コナン』の世界を演出しています。ひとつの県にご当地マンガの街がふたつもあるのは鳥取ならではです。

静岡・清水は『ちびまる子ちゃん』のふるさと

さくらももこさんの故郷である静岡市清水区には、作品の世界を再現した「ちびまる子ちゃんランド」があります。商店街や鉄道とのコラボも盛んで、まる子は清水の街の顔として定着しています。昭和の清水の暮らしを描いた作品世界が、そのまま街の観光資源になっている好例です。

ご当地マンガと街の関係を一覧で振り返る

ここまでに紹介した街とマンガの関係をまとめます。

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No.作品名主な取り組み
1じゃりン子チエ大阪阪神タイガース公式承認Tシャツ、11月に大阪松竹座で舞台化
2サザエさん東京・桜新町長谷川町子美術館、サザエさん通りと銅像
3クレヨンしんちゃん埼玉・春日部野原一家が特別住民登録、市のPRキャラクター
4こちら葛飾区亀有公園前派出所東京・亀有両さんら登場人物の銅像めぐり
5ゲゲゲの鬼太郎鳥取・境港水木しげるロードの妖怪ブロンズ像
6名探偵コナン鳥取・北栄町青山剛昌ふるさと館、コナン駅
7ちびまる子ちゃん静岡・清水ちびまる子ちゃんランド、商店街コラボ

昭和の人情マンガを、いまこそ手に取ってみる

『じゃりン子チエ』の魅力は、貧乏もばくちも笑いに変えてしまう下町の人情にあります。テツのようなどうしようもない大人すら愛おしく描く筆致は、時代が変わっても色あせません。今回のTシャツをきっかけに作品を知った方は、ぜひ原作やアニメに触れてみてください。あわせて紹介したご当地マンガの数々も、それぞれの街の空気ごと楽しめる作品ばかりです。

「地元の作品」が並ぶ本棚は、老舗施設の強みになる

ご当地マンガの強さは、世代を超えて「うちの街の作品」として愛され続けることです。地域に根ざした温浴施設や旅館、ネットカフェのマンガコーナーに、その土地ゆかりの作品や昭和の名作を揃えておくと、常連のお客様との会話が生まれ、施設の「地元らしさ」がぐっと深まります。関西の施設に『じゃりン子チエ』が置いてあったら、思わず手に取ってしまう方は多いはずです。

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