USJ25周年でONE PIECE×ジュラシック・パーク、コナン×バック・トゥ・ザ・フューチャーが実現! 2007年のプレミアショーに始まる、映画のパークがマンガと歩んだ20年史

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の25周年を記念して、アニメ『ONE PIECE』と『ジュラシック・パーク』、『名探偵コナン』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を組み合わせたコラボグッズが、2026年9月9日にパーク内で発売されます。ルフィがジュラシック・パークのエリアでT-レックスを前に大はしゃぎするビジュアルと、江戸川コナンと阿笠博士が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の映画ポスターを再現したビジュアルが公開されました。Tシャツやトートバッグ、フィギュア、マグカップなどとして展開されます。

原作者からのコメントも届いています。尾田栄一郎さんは「毎年夏にプレミアショーでお世話になっているのをいい事に毎年パークでおもいっきり遊ばせて貰ってます」、青山剛昌さんは「25周年という節目に、大好きな『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とのコラボグッズ!めっちゃ嬉しいです!」と、それぞれUSJとの長い付き合いをうかがわせる言葉を寄せました。同時に伊藤潤二さんの『富江』と「ストリート・ゾンビ」のコラボも発表されています。

USJは2001年3月31日にハリウッド映画のテーマパークとして開業しました。それが今では、ワンピースもコナンも「毎年」と言われるほどマンガとの縁が深いパークになっています。映画の聖地はどこからマンガと結びつき、25年でどう変わってきたのでしょうか。年表をつくりながらさかのぼってみると、マンガが加わった時期とパークの来場者数の動きが、きれいに重なっていました。

目次

そもそもUSJは「映画のパーク」として生まれた

開業初年度の2001年、USJは1,102万人の来場者を集めました。ところが翌2002年には763万人まで落ち込み、2009年から2010年ごろには約750万人という底を経験します。ジョーズやジュラシック・パーク、バック・トゥ・ザ・フューチャーといったハリウッド映画のアトラクションだけでは、リピーターを呼び戻しきれなかった時期です。

転機は2014年のハリー・ポッターエリア開業で、この年の来場者は約1,270万人に回復します。そして翌2015年、USJはマンガ・アニメ・ゲームのアトラクションを冬から春の閑散期にまとめて投入する「ユニバーサル・クールジャパン」を始めました。映画のパークが日本のマンガを本格的に取り込んだのはここからです。ただし、その伏線はさらに8年前に張られていました。

USJとマンガの20年、年代順に追う

USJに登場したマンガ・アニメ作品を、初登場の年を基準に並べました。年を追うごとに「ジャンプの人気作を一度に集める」型から、「その年いちばん勢いのある作品を個別に組む」型へ変わっていくのがわかります。

2007年、ワンピース・プレミアショーがすべての始まり

USJとマンガの関係は、2007年に初開催された「ワンピース・プレミアショー」から始まります。夏限定の水を使ったライブショーで、以来2020年にコロナ禍で中止された1年を除いて毎年開催されてきました。2026年も「ワンピース・プレミア・サマー」として7月30日から11月19日まで開催中で、尾田さんのコメントにある「毎年夏にお世話になっている」という言葉は、この20年近い積み重ねを指しています。

2015年、クールジャパンでエヴァと進撃の巨人が上陸

2015年1月23日に始まった第1回ユニバーサル・クールジャパンでは、『エヴァンゲリオン』の4-Dシアターと、等身大の巨人を再現した『進撃の巨人』の展示が登場しました。ゲームの『バイオハザード』『モンスターハンター』も同時開催で、好評のため会期は5月10日から6月28日まで延長されています。USJの2015年度の来場者数は2年連続で過去最高を更新し、2016年には1,460万人に達しました。

翌2016年には夏の「ジャンプ・サマー」枠で『ドラゴンボール』『DEATH NOTE』が加わり、2017年には『ジョジョの奇妙な冒険』『銀魂』も登場します。このころのUSJは、集英社の人気作をまとめて呼び込む「ジャンプの遊園地」のような顔を持っていました。

2017年、名探偵コナンが「毎年恒例」になる

『名探偵コナン』は2017年のクールジャパンで謎解きアトラクション「名探偵コナン・ザ・エスケープ」として初登場しました。翌2018年には推理をしながら食事を楽しむ「ミステリー・レストラン」と、パーク内を歩き回る「ミステリー・チャレンジ」が加わって「名探偵コナン・ワールド」となり、以来春の定番になっています。青山さんの「毎年楽しませてもらってますよ」というコメントは、この9年間の常連ぶりを表したものです。2018年には『美少女戦士セーラームーン』の4-D、2019年には『ルパン三世』のXRライドも登場しました。

2021年から2024年、その年の話題作を一本ずつ迎える

2020年に『STAND BY ME ドラえもん 2』のXRライドが登場したあと、2021年9月には『鬼滅の刃』が初コラボを果たし、劇場版の世界を再現した「鬼滅の刃 XRライド 夢を駆ける無限列車」が走りました。2022年3月には『HUNTER×HUNTER』の4-D、同年9月には『呪術廻戦』の4-Dと人気コースター「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」のコラボが続きます。

2023年のクールジャパンでは『SPY×FAMILY』の謎解き型アトラクション、2024年3月には『僕のヒーローアカデミア』の4-D、同年9月にはハロウィーン枠で『チェンソーマン』の4-Dが登場しました。この時期のUSJは、アニメ化や劇場版で盛り上がっている作品をその年のうちに迎える、機動力の高い組み方に変わっています。

2025年から2026年、女性ファンの多い作品と伊藤潤二まで広がる

クールジャパン10周年となった2025年は、『薬屋のひとりごと』の謎解き「ミステリー・ウォーク」と、映画ドラえもんの4-Dが初登場しました。2026年のクールジャパンには『葬送のフリーレン』が初めて加わり、コナンと呪術廻戦も継続しています。そして25周年の今回は、伊藤潤二さんの『富江』がハロウィーン・ホラー・ナイトと組む初コラボも発表されました。

注目したいのは、今回のグッズが「USJの映画」と「マンガ」を一枚の絵に重ねている点です。これまでのコラボはマンガの世界をパークの中に持ち込む形でしたが、25周年はジュラシック・パークやバック・トゥ・ザ・フューチャーという開業時からのハリウッド映画と、日本のマンガが対等に並んでいます。映画のパークとマンガが、四半世紀かけて同じ舞台に立った形です。

USJ×マンガ・アニメの年表

初登場の年を基準に、主な作品と企画をまとめました。ゲーム原作の企画は参考として省いています。

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No.作品企画の内容
12007年ONE PIECE「ワンピース・プレミアショー」初開催。以後ほぼ毎年の夏の恒例に
22015年エヴァンゲリオン/進撃の巨人第1回ユニバーサル・クールジャパン。4-Dシアターと等身大の巨人展示
32016年ドラゴンボール/DEATH NOTE夏の「ジャンプ・サマー」で初登場
42017年名探偵コナン/ジョジョの奇妙な冒険/銀魂コナンは「ザ・エスケープ」で初登場、翌2018年に「コナン・ワールド」へ拡大
52018年美少女戦士セーラームーン「セーラームーン・ザ・ミラクル 4-D」
62019年ルパン三世「ルパン三世カーチェイス XRライド」
72020年ドラえもん「STAND BY ME ドラえもん 2」XRライド
82021年鬼滅の刃「鬼滅の刃 XRライド 夢を駆ける無限列車」で初コラボ
92022年HUNTER×HUNTER/呪術廻戦HUNTER×HUNTERは4-D、呪術廻戦は4-Dとコースターのコラボ
102023年SPY×FAMILYクールジャパンで謎解き型「シークレット・ミッション」
112024年僕のヒーローアカデミア/チェンソーマンヒロアカは春の4-D、チェンソーマンはハロウィーン枠の4-D
122025年薬屋のひとりごと/ドラえもん「ミステリー・ウォーク」と映画ドラえもん初の4-D
132026年葬送のフリーレン/富江/ONE PIECE/名探偵コナンフリーレンと富江が初登場。25周年グッズでONE PIECEとコナンがハリウッド映画とコラボ

マンガはUSJに何をもたらしたのか

USJは2017年以降、年間来場者数を公表していませんが、テーマパーク業界団体TEAの推計では2023年と2024年にいずれも1,600万人で、世界の単独パークとして3年連続の3位に入っています。2023年は前年から3割増で、日経新聞はマリオや名探偵コナンなどのエリアやアトラクションがアジアと欧米からの訪日客を集めたと報じました。

USJの村山卓副社長は2024年12月のインタビューで、来園者の3割から4割が外国人であること、アニメやマンガ、ゲームのIPコラボが集客の鍵であることを語っています。クールジャパンはもともと冬から春の閑散期を埋めるための企画でしたが、いまや訪日客を呼ぶ看板になり、2025年春には本家ハリウッドのパークにも輸出されました。

マンガとテーマパークの相性の良さは、USJに限った話ではありません。ハウステンボスでは2011年から「ONE PIECE サウザンド・サニー号クルーズ」が運航し、開始3か月で乗船者10万人を集めました。富士急ハイランドには2019年に常設エリア「NARUTO×BORUTO 富士 木ノ葉隠れの里」が開業し、ナガシマスパーランドでは2025年にTVアニメ25周年の展示「ONE PIECE EMOTION」が開かれています。どの施設でも、マンガの世界を「歩ける場所」にすることが、遠方からの来場を生む共通の答えになっています。

パークへ行く前に、原作でルフィとコナンの物語を

9月9日のグッズは、当日有効の入場券か年間パスを提示した本人のみ購入できる仕組みです。せっかくパークに行くなら、その前に原作を読み返しておくと、ルフィがT-レックスに大喜びする姿もコナンが博士とタイムマシンに乗る姿も、より一層楽しめます。『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)は2026年の世界人気投票でルフィが連覇を果たし、『名探偵コナン』(青山剛昌/小学館)は劇場版が毎年春の恒例になっている国民的作品です。

ONE PIECEとコナンについては、こちらの記事でも取り上げています。

年表に登場した作品のうち、原作コミックスが刊行されているものをまとめました。パークで出会った作品の物語は、こちらから読み進められます。

「映画のパーク」がマンガで閑散期を埋めた話は、施設運営のヒントになる

USJの20年から学べるのは、看板となる本業のコンテンツがあっても、マンガがそれを補って新しいお客様を連れてくるという点です。クールジャパンが生まれたきっかけは、冬から春の閑散期をどう埋めるかという課題でした。温浴施設やホテル、ネットカフェ、飲食店にも、平日の昼間や連休明けのように客足が細る時間帯や季節があります。

そうしたオフピークに、話題の作品が並ぶマンガコーナーがあれば、お客様は「ついでに1時間」を過ごす理由を見つけます。USJが鬼滅、呪術廻戦、フリーレンと年ごとに話題作を入れ替えてきたように、施設の棚もその時々の話題に合わせて入れ替えることで、来るたびに新しい発見のある場所になります。

スマートコミックは、施設向けにマンガコーナーを設置するコミックレンタルサービスです。人気作の入れ替えや、話題に合わせたラインナップのご相談にも対応していますので、閑散期の滞在づくりをお考えでしたら、お気軽にお問い合わせください。

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