第108回全国高等学校野球選手権大会は8月5日から開幕! 高校野球がテーマの漫画4選

8月5日から開幕!第108回全国高等学校野球選手権大会
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大正・昭和・平成・令和~4世代にわたり続く高校野球

今から111年前の1915年(大正4年)。大阪の豊中グラウンドで、当時の「全国中等学校優勝野球大会」が開催されました。

戦後、新制高校が誕生した1948年に現在の「全国高等学校野球選手権大会」へ大会名称も改称され、現在に至ります。

1942〜45年の第二次世界大戦による中断を除き、今年で108回目、2028年には110回の記念大会を迎える、大正・昭和・平成・令和の4世代にまたがって行われてきた大会です(※)。

※ 1918年(第4回)は米騒動、1941年(第27回)は日中戦争激化のため、2020年(第102回)は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止

出場校・出場チームは、近年の少子化や学校の統廃合によって減少傾向にあるものの、第108回大会では、3,662校・3,363チームが各都道府県の地方大会に参加。

7月20日に沖縄県など3道県で代表が決まり、その後は予定通りに進むと7月28日までに各都道府県代表49校(北海道および東京都は2校)が決まります。

なお、第108回全国高等学校野球選手権大会は、阪神甲子園球場で8月5日に開幕、8月22日の決勝戦まで全48試合が行われます。

本稿では『キャプテン2』『プレイボール2』をはじめ、高校野球をテーマにした漫画を4作品ピックアップして紹介します。

高校野球がテーマの漫画4選

『キャプテン2』(原案:ちばあきお、作画:コージィ城倉/2019年〜)

原案者のちばあきお先生が「月刊少年ジャンプ」にて1972〜79年まで連載していた『キャプテン』をリバイバルする形ではじまった『キャプテン2』。

主人公は、墨谷二中野球部の歴代キャプテン、谷口タカオ、丸井、イガラシ、近藤茂一の4人が務めます。

ちばあきお先生が描いていたときは、墨谷二中を舞台に持ち前の猛練習と責任感で、弱小だった墨谷二中を谷口タカオが強豪校へと押し上げていき、卒業後も次代のキャプテンたちにその魂が受け継がれていく過程を描いた物語でした。

リバイバル企画でコージィ城倉先生が引き継いでからは、前作が終了した近藤キャプテン就任直後からはじまり、近藤キャプテン時の墨谷二中を描いた後、後に紹介する『プレイボール2』とストーリーを統合。

墨谷二中時代のキャプテン、かつてのライバルたちが進学していた墨谷高校で、ともに甲子園を目指す過程を描いています。

『プレイボール2』(原案:ちばあきお、作画:コージィ城倉/2017〜2021年)

『キャプテン2』と同じく、原案者のちばあきお先生が「週刊少年ジャンプ」誌上で1973〜78年に連載していた『プレイボール』を、コージィ城倉先生がリバイバル企画で引き継ぐ形ではじまりました。

『キャプテン』で初代主人公だった谷口タカオを主人公に、彼の高校時代を描いた漫画です。

ちばあきお先生が描いた物語は、選抜直後に行われた谷原高校との練習試合で大敗したところで終了。コージィ城倉氏は、その直後から物語をスタート。

谷口が3年生になると、墨谷高校にはかつて墨谷二中で後輩だった選手たちや、ライバルとして中学時代に苦しめた選手たちが入学。性格や考え方の違いにより、ちょっとしたトラブルが起こりながらも、チームは少しずつ力をつけて成長していきます。

高校生活最後の全国高等学校野球選手権大会東東京大会に挑み、これまで胸を借りてきたライバル校の先輩たちに励まされながら、最終的に墨谷高校硬式野球部監督を受諾するところまで描いて連載を終了。

以降は、前述した『キャプテン2』へ移行しました。

『僕はまだ野球を知らない』(西餅/2017〜2020年)

主人公は、高校野球の監督をするのが夢だった物理教師・宇佐智己(うさともき)。

浅草橋工業高校野球部部長として、さまざまなデータを取っては監督に提供していましたが、監督には「データがなくても野球はできる」と却下され続ける毎日でした。

そんなある日、前監督が病気入院することになって、学校長から監督就任を打診され、念願叶って監督に就任します。

野球に関してはまったくの素人である智己は、チームを勝利に導くために「野球の統計学」と言われる、セイバーメトリクス導入を提案。

最初は「そんなもので野球が上達するのか?」と半信半疑だった部員たちも、ボールの回転数やリリースポイント、野手の守備範囲やスイングスピードなどのデータが練習試合を積み重ねていくごとに変化しているのを見ることで、野球に取り組む意識が向上していきます。

根性や気合に頼らず、データに基づいた「効率の良い努力」で強豪校に立ち向かう、普通の公立高校野球部の挑戦を描いた物語です。

『ベー革』(クロマツテツロウ/2021年〜)

主人公は、中学校で野球をしている少年である入来ジロー。

物語は、兄の入来一郎が出場していた全国高等学校野球選手権神奈川県大会の決勝戦からはじまります。

その兄は、決勝戦で敗れてしまい、全国大会に出場できませんでした。

ジローは、兄と同じ横須賀隼人高校への進学を希望していましたが、両親は野球と学業の両立ができるところを希望していて、一郎から勧められた相模百合ヶ丘学園に進学することにしました。

当然ながら硬式野球部に入部したジローを待っていたのは、量よりも質を重視したベースボール革命を掲げた乙坂監督でした。

「高校野球で勝つためにはこれくらいして当然」という精神論的な思い込みを、180度ガラリと変えるような方針に戸惑いつつも、しっかり着実に力をつけていく過程を描いた物語です。

4作品から学べるポイント

今回取り上げた4作品のうち、選手目線で描かれている作品が『キャプテン2』と『プレイボール2』の2つ、指導者目線で描かれている作品が『僕はまだ野球を知らない』と『ベー革』の2つです。

『キャプテン2』と『プレイボール2』は、特に都市部のチームでは全国から有力な選手を集めた私立が上位に入りやすいため、地元の選手しか主体となる公立高校は勝ち上がるのが容易ではない現実が描かれています。

作品内では数々の試練がチームを襲います。練習時間・場所などの制約がある中で、技術・チーム作りをどのように行っていくのかが両作の学べるポイントといえるでしょう。

また、どちらも前作は昭和40年代〜50年代前半にかけて連載された作品で、コージィ城倉氏が昭和の雰囲気をそのまま引き継いでいる点も、50歳以上の人には懐かしさを、若い世代の人には新鮮に映るところです。

『僕はまだ野球を知らない』では、最初にメジャーリーグで取り入れられ、日本のプロ野球でも取り入れられるようになった、セイバーメトリクスを用いたチーム強化の過程が描かれています。

ボールの変化量や、打者でいえば打球角度や打球の速さ、守備時の反応速度などの指標を示すことで、どの方向に向かって努力すればさらに勝てるようになるのかを、選手自らも考えて普段の練習に臨む姿が描かれています。

『ベー革』では、従来の高校野球にありがちだった坊主頭や長時間練習などについて、髪型自由、月曜日は完全休養、入部している選手は全員投手というチーム構成など、すべてにおいて革命的な考えに基づいたメソッドで甲子園を目指す高校が舞台です。

一見すると「合理的な最先端の時短練習」のように見えますが、実際はその裏で選手は多くの葛藤を抱えています。もちろん時代に合わせたアップデートはなされているわけですが、甲子園を目指す熱意や泥臭い成長には変わりありません。

こうした合理性と泥臭さを両立している点が、2作品の読みどころといえます。

まとめ – 日本でもっとも古い高校スポーツの大会

全国高等学校野球選手権大会は、前身の全国中等学校優勝野球大会から数えて、今年で111年目を迎えます。

大会当初から各都道府県に出場枠が与えられていたわけではなく、第40回(1958年)などの記念大会を除くと、たとえば「山陰」「京滋」「東海」など、一部地域は長らく地区代表制でした。

1978年の第60回記念大会より各府県1代表、東京都(東西)・北海道(南北)は2校ずつの計49代表となって以降は、記念大会を除いて全49代表が出場して真紅の優勝旗を争う大会となりました。

シード制が採用されないゆえに生ずる、強豪校・注目校同士が初戦からぶつかる勝負の面白さ、初出場校もしくは数十年ぶりに出場する古豪が常連校に立ち向かう勝負の醍醐味が、毎年の楽しみとなっています。

第108回を迎える今年、どのようなドラマが起こるのか、高校野球ファンにとっては開幕が待ち遠しいのではないでしょうか。

高校野球が開幕するまで、これらの漫画を読んで楽しみに待つのはいかがでしょうか。

(執筆: なつめれいな)

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