日々の疲れを「ホカンス」で癒そう……大人のホテル探訪記『おひとりさまホテル』

日々の疲れを「ホカンス」で癒そう……大人のホテル探訪記『おひとりさまホテル』

みなさんは、「ホカンス」という言葉をご存知ですか?

ホカンスとは韓国で生まれた造語。ホテルに泊まってホテル内でバカンス気分を味わって過ごす……というような意味の言葉です。コロナ禍でいわゆる観光旅行が楽しみづらくなったのを機に、ホテルに泊りつつあちこち観光するのではなく、ホテル滞在そのものを楽しむホカンスの人気が高まってきました。

今回は、「ホカンス」のごとくホテル滞在を愛する現代人たちを描いた『おひとりさまホテル』をご紹介します。

目次

忙しい日々の中、楽しみはホテルでの「おひとりさま」満喫

設計会社で働く塩川 史香。忙しい日々を過ごす中で彼女が楽しみにしているのは、月イチのホテル宿泊です。気になる場所に泊まって“おひとりさま”で過ごしながら、体や心を癒やしています。

通常、ホテルを利用する際は、旅行や出張など行くべき場所があり、目的地の近くにある施設に泊まるというパターンが多いでしょう。一方、本作の史香の場合はそもそもホテル宿泊が目的です。憧れの場所に滞在しながら、食事やバスタイムなどホテルの中でできることを満喫しているのですが、これが非常に楽しそうです。

広いベッドルームや豪華なアメニティ、美味しそうな食事や高層階の部屋から見下ろす景色など、ホテルならではの優雅なひとときを過ごしている彼女が、読んでいてとてもうらやましくなってしまいます。

思い思いのスタイルでホテルを楽しむ大人たち

世の中にはさまざまなホテルがあります。豪華なホテルやおしゃれなホテル、昔ながらのクラシックなホテルもありますし、個性的なコンセプトで作られた宿泊施設も最近増えてきました。

本作は群像劇でもあり、史香だけでなく彼女の同僚たちのさまざまな“おひとりさまホテル”スタイルが楽しめます。

同性の恋人がいるのを同僚たちには言えずちょっとした窮屈さも抱える中で、アートなホテルに泊まって心を癒やす森島 賢人。

実家暮らしにストレスを覚え、週末以外はあちこちのホテルを泊まり歩くというライフスタイルを貫く中島 若葉。

クラシックなホテルを好み、伝統ある宿泊施設に泊まって古き良き味わいを楽しんでいる韓国人のキム・ミンジ。

それぞれ、好みやスタイルは違いますが、ホテル宿泊を自分らしく楽しんでいる大人たち。彼らの泊まり方の中に真似してみたいものが見つける人もきっといるのでは……? と思います。

ちなみに筆者が真似したくなったのは、いわゆる有名なホテルに泊まることが多い史香の月イチ宿泊。また、真似は難しそうだと思いつつ憧れたのは、週5日ホテルで寝泊まりしている若葉。仕事終わりでおしゃれなホテルの部屋にチェックインしたり、流行りのワーケーションをしたりしている彼女から、現代人らしくホテルを活用して身軽に人生を謳歌しているのが伺えました。

思わず泊まりたくなる! 実在ホテルが多数登場

ニューオータ二や日光金谷ホテルなど、実在するホテルが多数登場する本作。それだけに、読んでいると「ここは行ってみたい!」のように憧れや願望が非常に掻き立てられます。

実際、ホテル宿泊はちょっとした非日常。いつもと違う場所で寝るだけで気分が変わるし、ふかふかのベッドや美味しい食事、場所によっては温泉や露天風呂など、楽しめるものがいろいろあるので、幸せなひとときを過ごして英気を養って、また日常を頑張ろう! という気力が湧いてくる場合もきっとあるはずです。

観光スポットを訪れる旅行はもちろん楽しいですが、ホテル滞在を楽しむ旅もまたよし。

思わず泊まりたくなるホテルがたくさん出てくる『おひとりさまホテル』を読んだら、きっとホテルに泊まって「ホカンス」がしたくなるはずです!

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