“生活保護”というテーマに切り込む 癒しと革命の物語今回は、社会的弱者の烙印を押され、貧困・差別・格差が蔓延る街へ強制的に放り込まれてしまった少女の物語『生活保護特区を出よ。』(まどめクレテック/リイド社)を紹介します。 本作は、2020年6月3日より「トーチweb」で連載を開始。2022年度には『このマンガがすごい! 2023 オトコ編』で11位を受賞。生活保護というテーマに切り込み、リアルな貧困描写をと心情を描いていることから注目を集めている作品です。 『生活保護特区を出よ。』のあらすじ作品の舞台は私たちの住む世界とは違う歴史を歩んだ日本。1945年、大きな戦争によって荒廃した日本は、かつての東京を復興した“新都トーキョー”、そして自立困難な者の衣食住と生活を保障する“生活保護特区”――俗称マントラアーヤを制定しました。 そして時は流れ、2018年のある日。トーキョーで暮らす女性高校生のフーカの元に、“特区通知”が届きます。能力不振と判断された者は、生活保護特区――俗称マントラアーヤへと強制的に送り込むことになっているのが、この国のルール。突然生活保護特区へ移住することになったフーカは、貧困・差別・格差が蔓延る生活保護特区の現状に戸惑います。 やがて、居住者たちとの共同生活を送る中で、フーカは不器用ながらも自分らしく生きようと模索し続けます。これは、この国で何となく生き、何となく幸せになれると思い込んでいた少女の革命の物語の始まりに過ぎませんでした。 良くも悪くも、どんな場所でさえ人間はたくましくなれる人間は、生きていく上で誰しも肉体的にも金銭的にも困難な状況に立たされることがあります。それは、リアルを生きる私たちも例外ではありません。この日本には、生活困難者に衣食住を保障する生活保護があります。 生活保護は、まさに人間らしく生きる上での最後の砦と言っても過言ではありません。世界的に見れば豊かとされる日本でさえ、誰しもが生活保護を必要とする可能性を秘めています。 『生活保護特区を出よ。』の核となる“生活保護特区”も、概ね私たちの生活保護システムと似ていますが、もっと悲惨です。その息の詰まりそうな生活保護特区の空気感は、1巻表紙の古く薄汚れた洗濯機からも匂い立っています。 治安は悪い、衛生観念が低い、よく人が死ぬ。そんな鼻をつまみたくなるような最悪の環境へと突如送り込まれた主人公のトーカは、地頭は良いけれど、不器用な生き方しかできない少女です。そんな彼女に、果たして生活保護特区での生活は耐えられるのでしょうか。 最初に就いた仕事こそ長続きしませんでしたが、とある技能を活かした仕事を得てから、次第にこの街に馴染んでいきます。彼女を取り巻く人々も、変人ばかりではっきり言ってマトモではありません。そんな彼らとも折り合いをつけながら、なんだかんだと良い関係を築けています。良くも悪くも、どんな場所にいても人間というものはたくましくなれるのかもしれませんね。 少子高齢化だの貧しくなっただの何かと暗いニュースばかりの現代日本ですが、フーカを見ていると、何があっても案外大丈夫かもしれないと楽観的になれる気がします。今後、フーカたちがタイトル通りどのように生活保護特区を出るのか、どのように革命を起こすのか。今、最も続きが気になる作品です。 『生活保護特区を出よ。』も店舗向け漫画リース「スマートコミック」でレンタル可能!店舗向けコミックレンタルサービス「スマートコミック」は、漫画コーナーを作りたいお店様へコミックの貸出・リースを行っています。 すべて料金内で付いてくる! 「スマートコミック」のうれしいポイント
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