皆さんは幼稚園児と聞けば、どんなイメージがあるでしょうか？ 小さい、かわいい、危なっかしくて目が離せないなど、守ってあげたくなる気持ちが湧いてくると思います。 しかし漫画の中は現実とは違います。もし怖いバケモノが出てきても一撃で倒してしまう最強の園児がいたら……？ 今回はそんな異色の退魔ホラー『カヤちゃんはコワくない』をご紹介します。 変わり者な女児の正体は？主人公の佐藤 カヤは、幼稚園に通う年中組の少女。いつも無表情で無愛想、ほかの園児が遊ぶのをたびたび妨害するなど困った行動が多く、周囲からは問題児と思われています。 ある時期、なぜか園内ではブランコ遊びの最中にケガをする子が続出します。誰も理由がわかりませんが、実はカヤちゃんだけは元凶が「見えて」いました。その正体は、作中で「怪異」と呼ばれる異形の悪霊たち。人型のデッサンを崩したようなドス黒い彼らはブランコを際限なく加速させ、あわよくば放り出されて落下した子供を食おうとしていたのです。 被害を防ぐためカヤちゃんは他の子がブランコに近寄るのを邪魔していたのですが、隙を見てブランコで遊び始めた男児がついに怪異の餌食に……と思われた瞬間、カヤちゃんが怪異を殴って一撃で消滅させてしまいます。 このように最強の霊能者である幼稚園児が嫌われ者を演じながら、日常に潜む怪異に立ち向かっていく姿が描かれています。 怖さと痛快さが絶妙にミックスされたおもしろさ！本作の見どころは、怪異の怖さを印象づける画力と演出力の高さでしょう。たとえばブランコの次は「絵本」に潜む怪異のエピソードなのですが、こちらも秀逸です。 園内の何冊かの絵本にぺたぺたとテープを貼って開けなくするカヤちゃんと、それに困り果てる先生たち。この時すでに先生の背後には黒い影が迫っていて、読者は「ヒッ！」となります。そして先生が苦労してテープを剥がした直後、絵本のページ内から恐ろしい形相で登場する怪異。顔のあとは人間の手形で絵本が埋め尽くされ、ついに平面の絵本から立体の大きな怪異が立ち上がり襲ってきます。 欧米のホラー映画だと怪物がすぐ襲いかかってくるシーンが多いですが、こうしたじわじわと日常を侵食していく描写こそジャパニーズホラーの真骨頂という感じがしますよね。だから怪異を一瞬で倒してしまうカヤちゃんの活躍シーンに、より強烈なカタルシスが感じられるわけです。 もう1つ注目したいのは、カヤちゃんに仲間が増えていく展開のおもしろさでしょう。最初は孤独な戦いでしたが、彼女がブランコの怪異を倒すところを偶然見てしまった女性教諭・千枝先生がよき理解者となり、カヤちゃんの園内での奇行をフォローしてくれるようになりました。 さらにストーリーが進むと、彼女を「カヤ様」と慕う中年男性・百武（もぶ）が合流します。名前の通り一般のモブキャラっぽい外見ですが、職業はオカルトライターで専門知識豊富。かつてカヤちゃんの霊能力に救われたことで恩義を感じており、彼女だけでは解決できない強大な怪異に挑む助っ人になってくれます。 カヤちゃんほどではないにせよ彼にも霊感が少しあって、シリアスからギャグまでこなせる個人的に一番好きなキャラクターがこの百武さんですね。この人が怪異と関わるようになったきっかけの回想シーンは短いですが胸に迫るものがあって必見。 「悪霊を殴り倒せる女児」という基本コンセプトがあまりに強すぎて、並の作者ならそれだけに頼った物語づくりをしてしまいそうですが、本作は恐怖の見せ方に多数のパターンを用意し、サブキャラの背景まできっちり描くことで完成度が高くなっているところが素晴らしいです！ アニメ化にも期待したい良作グロテスクな悪霊と可憐な少女の組み合わせといえば、2021年にアニメ化もされている『見える子ちゃん』を思い出します。あちらは霊が見えてもガン無視するというアプローチでしたが、こちらの撲殺系女児な『カヤちゃんはコワくない』もアニメになって生き生き動くところを見てみたいものです。 とにもかくにも作者の画力と構成力が高く、幼稚園の先生をやっていた経歴があるためか園児たちの日常シーンもリアリティ抜群。難点はホラー描写が上手すぎて、怖いモノ系が本気で苦手な人には勧めにくいところくらいでしょうか。 ブランコに、絵本に、おもちゃ箱の中に、プールの水底に……あらゆる場所で人間を襲うため待ち構えている怪異たち。それに立ち向かうのは就学前の女児。ここだけ聞いてもワクワクしますよね。 読んで損はないと太鼓判を押せる一作ですよ！ 『カヤちゃんはコワくない』も店舗向け漫画リース「スマートコミック」でレンタル可能！店舗向けコミックレンタルサービス「スマートコミック」は、漫画コーナーを作りたいお店様へコミックの貸出・リースを行っています。 すべて料金内で付いてくる！ 「スマートコミック」のうれしいポイント
①コミック定期入れ替え
定期的にコミックを一部入れ替えることができるので、飽きのこない漫画コーナーになります。 ②連載中の新刊自動納品
レンタル中の漫画の続巻が出た場合、自動で納品します。鮮度の高い漫画コーナーが実現！ ③盗難・破損による補償制度
盗難による欠本や破損があっても、補充・交換できる補償制度を設けています。 ④本棚を彩る集客ツール
POPと陳列スタンドをお付けします。手軽に見栄えいい本棚を作ることができます。 漫画棚もご希望のお客様には無料でレンタルします。 ⑤コミックすべてにカバー加工
ブックカバー加工を施してあるので、清潔に保てます。 ⑥法的リスクゼロ
お店に漫画コーナーを設置するには著作権が絡んできます。お届けするコミックはすべて使用許諾を得たものだけです。 「スマートコミック」なら初月無料、月額レンタルなので安く簡単に始めることができます。弊社はどこよりもお得な料金プランもご用意しております。お気軽にお問い合わせください。 | 
