ジャンプコメディの名手が描く令和のファンタジーコメディ古今東西、マンガやアニメ作品において「魔女」のキャラクターは非常に人気があります。自由自在に魔法を操って強敵をかっこよく倒したり、人を助けたり……。ファンタジーはもちろん、現代にも馴染む魅力的な存在ですよね。 今回は、そんな魔女キャラが活躍する現代ファンタジーコメディ『ウィッチウォッチ』(篠原健太/集英社)を紹介します。同作は、2021年2月から週刊少年ジャンプにて連載を開始。作者はアニメ化した『SKET DANCE』『彼方のアストラ』でも知られる実力派作家の篠原健太先生。「次にくるマンガ大賞2022」ではコミックス部門2位を受賞した注目の作品です。 ドジっ娘魔女との同居生活は摩訶不思議で前途多難!舞台は現代日本。鬼を祖先に持つ少年・乙木守仁(以下、モリヒト)の元へ、幼なじみである魔女の若月ニコが帰還することに。モリヒトの父から、古き盟約によってニコを守る使い魔に指名されたこと、そして1年以内に彼女の身に災いが降りかかる予言があったことも聞かされます。 その翌日から、5年ぶりに再会を果たした2人の同居生活がスタート。ニコは桁違いの魔法の実力を有しながらも、すぐ調子に乗りやすいドジっ娘へと成長。そんな危なっかしい彼女にあきれつつも世話を焼くモリヒトの、騒々しく前途多難な日々が幕を開けたのでした。 魅力的なキャラクターの掛け合いが楽しいウィッチウォッチ最大の魅力といえば、やはり個性豊かすぎるキャラクターたちに尽きます。 主人公でヒロインのニコは絵に描いたようなドジっ娘ながらも魔法の実力は凄まじく、人を助けたいという想いが強いキャラ。モリヒトに惚れていて、度々朴念仁である彼にアピールするも気付かれない不憫さも持ち合わせています。 もう1人の主人公であるモリヒトは、クソがつくほどマジメで器用。意外と面倒見も良いパーフェクトキャラながら、厳しい修行のせいで感情を上手く表に現せません。普段は周囲に振り回されがちですが、趣味においては逆に周りを振り回す一面も。 そんな強烈な個性を持つ彼らの周囲も、やはり個性的。後に乙木家の同居人となる天狗の末裔カンシ、狼男の先祖返りケイゴ、吸血鬼の末裔ミハル。モリヒトを使い魔にしようと画策するもニコと友人になった隣町の魔女ネム。クセがありすぎる学校の友人たちなどなど……。 コメディパートでの掛け合いはどこを取っても本当におもしろく、笑いを誘います。主要キャラから脇役までおもしれーやつらばかりなのは、さすがコメディの名手の本領発揮といったところ。 それだけではなく、シリアスなバトルパートではしっかり熱く、感動的な話でもしっかり魅せてくれる。単なる記号的な設定で終わらせず、内面もしっかり深掘りしてくれるので、どのキャラクターもどんどん好きになっていきます。 コメディの基本法則と令和のお笑いトレンドを上手くミックスウィッチウォッチは、今最も勢いのあるジャンプコメディ漫画と言っても過言ではないでしょう。本作がこれほど多くの人達からの支持を得ている理由は、魅力的なキャラクター、伏線が張り巡らされたストーリー展開のおもしろさなどなど挙げればキリがないほどです。 その中で私が注目したいのが、コメディ要素です。 人気になるコメディ作品の特徴として、調子に乗っていろいろやらかしたキャラ(トラブルメーカー)はしっかり報いを受ける――いわゆる因果応報がはっきりしたものが多い傾向にあります。 例えば、1話でニコが乙木家の窓ガラスを壊してしまうのですが、修理する魔法の代償としてモリヒトが大切にしていたヴィンテージマグカップが砕け散りました。その後で、調子に乗った彼女は自分が文字通りペラペラになってしまう魔法をかけます。ペラペラになったニコは風に吹き飛ばされ、嘔吐したり、そこかしこにぶつかったり、最後には壁の隙間に入ったりとかなりの痛い目を見ています。もちろん最終的には助かるのでご安心を。 いかがでしょうか。第1話にして、しっかりと受けたことに対する報いを受けていますよね。 さらに、ウィッチウォッチは令和のお笑いのトレンドである“誰も傷つかない笑い”を取り入れていると言われています。この意見を目にしたとき、なるほどと思いました。 現代は多様性に対する意識が高まり、差別や偏見に対する批判が強くなっています。このような風潮の中で、笑いを通じて人々を傷つけたり、差別的な表現をしたりすることはもはや受け入れられなくなっています。 そのため、自虐的な笑い、共感性からくる笑い、キャラクターの個性を活かした笑いなどが好まれる傾向にあるのでしょう。実際、ニコへ相談に来る相談者も魔法で後押しこそされるものの、基本的には自力で解決したり、前述したような報いを受けたりと、見ていて不快になる要素はほぼありません。 このように、コメディの基本法則と令和のお笑いトレンドをしっかり取り入れ、笑いへと昇華してくれる本作は、篠原先生の手腕の確かさを感じます。特に読者から人気が高いコメディ回は、YouTubeのジャンプチャンネルにて「ショートボイコミコント」として配信されています。声優さん達の配役もピッタリで、平均20万回以上も再生される人気コンテンツとなっています。気になった人は、原作と共にチェックしてみてください。 【作品情報】 作品名:ウィッチウォッチ 作者:篠原健太 巻数:既刊10巻 出版社:集英社 『ウィッチウォッチ』も店舗向け漫画リース「スマートコミック」でレンタル可能!店舗向けコミックレンタルサービス「スマートコミック」は、漫画コーナーを作りたいお店様へコミックの貸出・リースを行っています。 すべて料金内で付いてくる! 「スマートコミック」のうれしいポイント
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