「退職代行」というサービスをご存知でしょうか。サービスそのものは2010年代に誕生していますが、世の中に広く知られるようになったのは5年ほど前のことです。
当初は「そんなものに頼るの?」という声も寄せられていましたが、その一方で退職する選択さえできないほど疲弊している人も多い現状があり、現在では多くの会社員が利用しています。
その現状を紹介しているマンガが、外本ケンセイ先生の『さよならブラック企業 働く人の最後の砦「退職代行」』です。
ブラック企業と戦う労働者を描く熱い物語
主人公は、大手不動産会社の電話営業を代行する会社「コールドリーマー」で、契約社員として働く水城リコです。
会社の社風は、優秀な社員をとことん優遇する一方で、成績を残せない社員は嘲笑の的にするというもの。なかなかノルマを達成できない中、逃げ癖にコンプレックスのある彼女は「絶対にやめない」と誓いながら、なんとか心を奮い立たせて踏ん張っていました。
しかし、いつも庇ってくれていた直属の上司が突然退職したこと、休日出勤の強制、統括から放たれる暴言などにより、メンタルは崩壊寸前。いつもどおり休日にもかかわらず通勤電車に乗って出勤していると、とめどなく涙があふれてきます。
その車内で「退職代行」を専門とする弁護士・不知火基子と出会い、誘われた喫茶店でこう声をかけられます。
「耐えていればいずれ報われるなんて考えは…自分を殺す事になる」
「人生の選択肢は無限にあるんだよ」
これらの言葉によって、本当の気持ちに気づくのです。
「居場所はここにしかない」という呪縛から解放されたリコは、統括に意見して雇い止めされてしまいます。退職後、基子が残していた名刺に書かれていた「さくらぎ法律事務所」に懇願し、法律事務員として勤務をはじめます。
本作は、かつての自身と同じ境遇にいる人たちの力になるために法律事務所で働くリコが、退職代行を武器に奮闘する姿を描いた物語です。
『さよならブラック企業』をおすすめする2つの理由
1.それぞれの立場がリアルに描かれている
本作は、社会人にとってセンセーショナルな言葉から始まります。
“サラリーマンの生涯年収中央値 約2億
60歳定年の場合 大卒39年 高卒43年
「人生100年時代」も囁かれる今
その「永き労働」からは絶対不可避なのである”
(第1巻より引用)
この言葉を聞いて、衝撃を受ける人も多いのではないでしょうか。
社会に出ると人生の3分の1、通勤時間や残業時間も含めると、それ以上の時間を仕事に費やします。
誰しも、労働環境のいい会社で働きたいと考えています。しかし、誰もが希望した労働環境・条件で働けていないのが現実でしょう。
さて、ここで「ブラック企業」という言葉から、連想する言葉を思い浮かべてみてください。
パワハラ・過重労働・不当賃金・極悪ノルマなどの言葉を思い浮かべる人が多いでしょう。
あからさまな嫌がらせは、現在では減りつつあります。しかし、わかりにくい形に変わって、上記のような嫌がらせをされる人もいるのが現実です。
ただ、企業側もこれらの状況をよしとしているわけではなく、さまざまな試みが行われています。
傍から見ていると「なぜ辞めないの?」と思う人もいるでしょう。しかし、働く中で追い込まれてしまうと、精神的に疲弊して何も考えられなくなります。その結果として、退職代行に頼るわけです。
弁護士は、依頼者の権利・利益などを守ることが仕事なので、退職できるように動きます。それと同時に、企業が同じ過ちをしないようにしなければなりません。
これらの戦いは、ハッピーエンドで終わる場合もある一方、不幸な結末を迎えることも。
そうした描写がリアルになされていることこそ、本作最大の魅力です。
2. サブタイトルが興味を惹くようにできている
本作をおすすめしたいと思った理由の2つ目が、サブタイトルの秀逸さです。
例として、1巻のサブタイトルにある一部を紹介します。
・退職は「逃げ」ですか?(第1話)
・「ブラック企業」を許さない(第5話)
・「働く」意味ってなんですか?(第9話)
働いている人ならば多くの人が思っているであろうフレーズが、サブタイトルに並んでいます。
労働問題といえば、辞められない問題の他にも退職勧奨や各種ハラスメントなど、さまざまな問題が横たわっているもの。
現代社会が抱えている問題について、わかりやすく描かれています。
働き方を見直すことができるお仕事マンガ
仕事として選んだ以上、苦しいことは当然あります。しかし、楽しみながするという考えもあって然るべきです。
しかし、実際は長時間労働を強いられる人や上司や周囲から蔑まれ続けるなど、本来持っている労働者の権利を汚され続けている人も多くいます。
幸い、近年はフリーランスなどさまざまな働き方を選べる時代です。
働くことに悩んでいる人は、本作を参考にしてこれからのことを考えてもらいたいと強く願います。
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