マンガの中でも一大ジャンルになりつつあるのが百合、いわゆるガールズラブです。2020年頃まではファンを公言する人も少ないジャンルでしたが、「コミック百合姫」が月刊化された頃より人気作も登場。多くの姫男子・姫女子(百合作品が好きな男女)に支えられてきました。 その中から、2019年の連載直後より多くのファンがつき、現在も好評連載中の人気作でもある竹嶋えく先生の『ささやくように恋を唄う』(以下、『ささこい』)を紹介します。 ひまりと依がお互いに告白してはじまった高校生の学園百合物語桜舞う季節。岡山県にある高校が物語の舞台です。主人公でもある高校1年生の木野ひまりが、幼馴染で同級生の水口未希から新歓に誘われ、高校入学初日に姉でベーシストでもある水口亜季が所属する「SSGIRLS(依が代理出演していたガールズバンド)」の演奏を聞いているところからストーリーがスタート。 その際、もうひとりの主人公であるヴォーカリストの朝凪依に一目惚れします。その後、偶然下駄箱で見かけたひまりは、凪に「一目ボレしました」と告白。その後、ひまりが屋上に来た際に「あたしも一目ボレなんだよね」と想いを伝える依。 しかし、ひまりと依の思いはお互いに違っていて、どこかすれ違いが起こってしまいます。そんなクールな先輩・依と、無邪気な後輩・ひまりによる学園百合マンガです。 『ささこい』を読んでもらいたい! その理由を3つ絵柄がキレイでかわいい読んでもらいたい最大の理由は、絵柄です。竹嶋えく先生にはマンガ家としての顔の他に、さまざまな作品のキャラクター原案作成やライトノベルのイラストを描くイラストレーターとしての側面もあります。 そのため、キャラクターも立ち絵や制服姿も含めてかわいいのが魅力です。 それに加え、各登場人物が見せる嬉しさや戸惑い、切なさ、恋する女の子の気持ちなどの心理状態も表情を見ればわかるほど。 絵を見るだけでドキドキしたり胸キュンしたり、シーンごとにさまざまな感情を味わえます。 依とひまり、個性的なキャラクターとの絡み合いストーリーとしての魅力は、何といっても依とひまり、ふたりの一目ボレの進展でしょう。 最初はヴォーカリストとしての依に一目ボレしたひまりと、恋愛感情を持ってひまりに告白した依。依は今まで恋愛にはまったく興味がなく、いつも音楽だけでした。そんな彼女が、ひまりの思いが恋ではないことに気づき、なんとかして本気で惚れさせようと必死になっています。 特に、依が恋する女の子になっているときの表情は、普段のクールな雰囲気と大きなギャップがあって思わず惚れてしまいそうに。 そして、依が加入することになった「SSGIRLS」のメンバーにも、それぞれに想いがあります。特に、姉の亜季には恋心を抱く想い人がいるようです。 さらに、ひまりが入った料理研究部の部長にも、まだ明かされていない秘密があり……。 これらが今後のストーリーにどのような影響をもたらすのか、その展開が楽しみです。 学園百合だからこそ楽しめる要素がいっぱい最後に「学園ストーリーだからこその特権」ともいえる魅力を2つ紹介しましょう。 まずは、学校と私生活でのギャップを楽しめる点です。 依とひまりは、付き合う中でお互いに距離を縮めながらデートするまでに仲が進展。作内では、ひまりがデートに行く際にどの服を着ていくか悩んでいるシーンが登場します。読者の皆さんも、ひまりと同じく悩んだ経験があるのではないでしょうか。 次に、学校でのシーンです。 第1話では、主人公が同級生の未希に名前を聞き、放課後の屋上に上がって告白するシーンが出てきます。ひまりがドキドキしながら想いを伝える場面は胸キュンもの。 学校を舞台にした百合ならではの描写が多く散りばめられている点も、大きなオススメポイントといえるでしょう。 2024年1月! ついにアニメ化される『ささこい』連載スタートから4年半が経ち、『ささこい』は順調に話数を積み重ねてきました。 2021年の第5回百合漫画総選挙にて恋愛部門・総合部門1位に輝くなどの実績があり、「百合マンガといえばこれ!」と言われるほど。2023年1月現在で電子書籍と合計で発行部数50万部を突破して、現在も順調に部数を伸ばしています。 すでに英語版や韓国語版も発売されるなど海外進出を果たしており、その人気はすでに日本を飛び越えるほど。 そんな『ささこい』が、ついにアニメ化されます。主人公木野ひまり役に嶋野花さん、もうひとりの主人公でもある朝凪依役として瀬戸麻沙美さんが出演して、2024年1月より放映予定です。 https://sasakoi-anime.com 公式サイトではティザーPVもすでに公開済みで、PVを見ながらアニメの本放送を待ち望んでいるファンも多くいます。 |