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TOP > スタッフブログ > 2020/09/14

復讐は無意味か?それとも必要悪か?
濃密な社会派ドラマ『善悪の屑』『外道の歌』

2020年7月レンタルランキング113位

皆さんは復讐モノの漫画やドラマによく出てくる「復讐なんてやめるんだ。犯人を殺しても被害者が戻ってくるわけじゃない!」という意見、どう思いますか?

私個人は復讐が違法だとわかっていながら、やはり大切な人を奪われたりしたら冷静でいられる自信が持てないタイプです。だからこそ昔から『必殺仕事人』や、近年ですと『地獄少女』などの作品が人気を集めるのでしょうね。今回は、そんな「復讐」テーマについて深く考えさせられるダークヒーロー物語『善悪の屑』と続編『外道の歌』を紹介したいと思います。


舞台は現代の日本。主人公の鴨ノ目 武(通称:カモ)は古書店の店主をしている、短髪サングラスの無表情な中年男です。実はこの人、報酬を受けて依頼人の復讐を代行する「復讐屋」もやっています。殺人や強姦といった残酷な犯罪をしながら反省せず、未成年であることなどを理由に十分な罰を受けなかった悪党……まさに屑としかいえない相手を強引に拉致してきて、「被害者が受けたのと同等以上の苦痛」を与える裏稼業なんです。

仕事の相棒もいまして、関西弁をしゃべる陽気な若者の島田 虎信(通称:トラ)。格闘技の達人で、凶暴な犯罪者を確実に拉致するための荒っぽい役目を担当しています。二人一組で復讐屋なわけですね。

とにかく一番の見どころは、彼らが実行する復讐の過激さと徹底ぶりでしょう。依頼を受けたら下調べしてターゲットの行動を把握し、カモの武器、トラの格闘術ですばやく気絶させて倉庫に拉致。あとはもう完全な拷問シーンです。

目を潰す、舌を切るなんかは生きて帰れるからまだマシなほう。たいていの極悪犯は「工業用のヤスリで足先から少しずつ削られる」「被害者が受けた傷と同じ数だけ肉体を切断する」など地獄を見てから闇に葬られます。これをカモは淡々と相棒のトラでもドン引きするくらい手際よく、ときには笑みすら浮かべながらこなしていきます。

ここだけ聞いた人は「単にカモが生まれつき快楽殺人者なだけでは?」と思うかもしれません。でも実は、ほんの数年前まで彼は愛する妻子に恵まれた、平凡だけど幸せな日々を送るマイホームパパだったことが回想シーンで明かされるんです……!

まだカモが普通の父親だったある日、一人の男が自宅マンションに侵入してきて妻を強姦。泣き叫んだ娘を惨殺し、それを防ごうとした妻も殺害します。仕事から帰宅して犯行を知ったカモは悲嘆に暮れますが、ひょんなことから犯人の情報をキャッチ。ずさんな犯行だから証拠も多く、実はほぼ犯人は特定できていました。しかし偉い人(警察官僚)の息子ということで、なかなか警察も逮捕に踏み切れなかったんですね。そこでカモは犯人宅の近くで張り込み、傷を負いながらも殺害。ひとまず妻子の仇はとれたわけです。

相棒のトラも家族を理不尽な犯罪で殺され、みずからの手で復讐を遂げた過去があります。同じような運命を背負った二人の男が出会い、今の復讐屋になったんですね。

だからこそ彼らの「復讐」は重い。復讐しても失われた命が戻ってこないことは分かっている。それでも復讐を遂げることで、極悪犯が罪に見合った罰を受けることで、残された人間はようやく「前へ進む」ことができる。しかし依頼人自身の手で犯人を殺してしまっては、まっとうな生き方へは戻れなくなる。だからもう手の汚れている、戻れなくなってしまったオレたちが復讐を代行する……!

どうでしょう。カモたちに対する見方がぐっと変わったんじゃないでしょうか? カモは正義を名乗ったりしません。むしろ「オレたちも屑」「暴力を振るうやつに暴力を振るうのが好きなだけだ」と、自虐的なことをよく言っています。

犯罪をする悪党どもは屑、それを捕まえてきて拷問するカモたちも屑。善の側も悪の側もひとしく屑。屑は屑が葬るから、せめて依頼人だけは屑にならず新しい人生を生きてほしい。

――そんな願いが込められていると考えたら、『善悪の屑』というタイトルは本当に象徴的ですよね。

感情を失ったかに見えるカモですが本編中のあちこちで優しさがあふれていて、依頼人をさりげなく勇気づけたりもしています。特に、幼い我が子を奪われた親からの依頼ではカモも感情を隠しきれない場面があったりして、彼が愛娘を亡くした過去を知っている読者からすれば、そうしたシーンは涙なしには読めません……!

本作は途中でタイトル変更して『外道の歌』に続きますが、直接の続編なので大きな違いはありません。続編のほうがドラマ性重視で、主人公以外の脇役キャラクターがよく動いているのが特徴でしょうか。またカモたちとは別のポリシーを持った商売敵(復讐屋)が暗躍することで、より「復讐とは何か」というテーマを考えさせてくれる構成になっていますね。

全編にわたって(特に前半シリーズ『善悪の屑』)エロとグロ、暴力があふれていますから、読者を選ぶところはあると思います。悪党に制裁を与えるだけならまだカタルシスがあるからいいですが、その前段階として罪のない一般人がいたぶられるシーンも克明に描かれていて、目を背けたくなるほどツラいです……。

たまに人が傷つかないコメディ回も用意されていますが、やっぱり全体としては重めですね。『殺し屋1』『闇金ウシジマくん』に匹敵するといえば、伝わる人には伝わるでしょうか。

第1話を読んでみて耐えられない人はそこでストップしていいですし、大丈夫だった人も本棚に全巻揃えてまで何度も読み返すのは厳しいかもしれません。それほど読者にもエネルギーを使わせる作風とテーマですから。

でも、それでも、二度三度じゃなくても、人生で一度はコレを読んでおきたい! 読んでみてほしい! 私はそう思ってます。 そう思えるほどすごい作品です。 きっと読み終えたとき、あなたの中の「復讐とは何か」だけでなく「人として生きるとは何か」に対する考え方が深まっていることでしょう。



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